御飯の炊き方百種（ごはんのたきかたひゃくしゅ）
東京辺［へん］では茶飯と云ふと、桜飯を炊く。併［しか］し他の地方では、茶飯と云ふと茶粥［ちゃがゆ］のやうに茶を煎じた汁で御飯を炊くのである。桜飯の炊き方は、米一升について、上等の醤油四勺と上酒［じゃうしゅ］八勺と、水一升との割合で炊くのである。
▼桜飯…桜煮などという時と同じで、桜の木の皮のような色をしている所からの呼び名です。
校註●莱莉垣桜文（2010） こっとんきゃんでい
東京辺［へん］では茶飯と云ふと、桜飯を炊く。併［しか］し他の地方では、茶飯と云ふと茶粥［ちゃがゆ］のやうに茶を煎じた汁で御飯を炊くのである。桜飯の炊き方は、米一升について、上等の醤油四勺と上酒［じゃうしゅ］八勺と、水一升との割合で炊くのである。