おかづのはや見(おかずのはやみ)

行司
野菜
魚類

もどる

版元 片田長次郎 Katada Choziro
明治29年(1896)

「ごはんのおかずとなる食べ物」を並べた番付で、片田長次郎から数々出されていたいろいろな見立て番付の一枚です。

おもに、一般のおかずとしてお膳の上にのっていた回数が多いものほど位が高いところに並べられていて、下になるにしたがって高級なごちそうが登場して来ます。

現在もよく作られているおかずがいくつもある一方、いまでは滅多に作られなくなったものやどんなものかピンと来ないものもあります。亦、かまぼこやはんぺん、天ぷら(精進あげ)、玉子焼、お肉など、昔は相当にゼイタクナおかずだったものが、昨今では身近なおかずになっている点も、注意してご覧ください。

▼片田長次郎…発行者表示での住所は、東京浅草区茅町一丁目十三番地。明治中期、「東京落語花競」など、見立て番付を多く売り出していました。
▼見立て番付…お相撲の番付の要領で、様々な物を順位づけして東西に並べ立てるもの。
ただし、娘評判(美少女)や持丸(資産家)俳優一覧などといったものはひとの顕示欲を狙って製作されていて、発行者にいくばくかのおカネを包んで高い順位にのせてもらう等のくらやみもありました。
校註●莱莉垣桜文(2010) こっとんきゃんでい