大通俗一騎夜行(だいつうぞくいっきやぎょう)

巻之一
巻之二
巻之三
巻之四
巻之五

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作 志水燕十 Shimizu Enjyu
画 石英 Sekiei
版元 遠州屋弥七
安永9年(1780)

鳥山石燕[とりやませきえん]の『画図百鬼夜行』(1776)の題号からの連想を下敷きにして、石燕の門人でもあった志水燕十[しみずえんじゅう]が人間たちの間のおばけめいた事象などを題材におばけたちの視点から書いた戯文。

版元は『画図百鬼夜行』を売り出していた遠州屋弥七です。

大通俗を謗て樽を枕とす。人界に因る見越入道。(巻之一)勝負を競ふ狐火。文の手に葉を飾る幽霊。(巻之二)殺生を戒しむる河童。威猛に詈る天狗。(巻之三)遊芸を閨の花にする姑獲鳥。十露盤の桁をはづるる皿屋敷。(巻之四)狒々現世の楽を悟す。猛き心を和らぐる鬼の兼言。(巻之五)
校註●莱莉垣桜文(2010-2011) こっとんきゃんでい