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当世故事付選怪興(とうせいこじつけせんかいきょう)序


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当世故事付選怪興 序

一と日山海経[せんかいきゃう]を見ておもひらく箱根からこなたに野暮[やぼ]と化[ばけ]ものなしといへども何ひとつ不足なきお江都[ゑど]などなからむ既に坂東三八[ばんどうさんぱち]あればいでや怪力乱神[くわいりょくらんしん]を語[かたっ]て春なぐさみにと指をおるに百ものがたりの半[なかば]を得たりをのをの其[その][いわ]れなきにしもあらざれば古事[こじ]つけ選怪興[せんくわいきゃう]と外題[げだい]にしるし一帖となすこと堅い奴には呵[しか]られ

 安く永き日なぐさみくさにかうようのむだ書[がき]して
 筆にも紙を喰らはするひつじの初春     真赤堂大嘘

▼山海経…古代の地誌。各地の山や川の位置と名前、そこにある神様、生物、植物、鉱物をしるした本。
▼箱根からこなたに野暮と化ものなし…「やぼとばけものは箱根から先」という江戸のことばを採ったもの。
▼お江都…お江戸。
▼坂東三八…歌舞伎俳優。二世坂東三八。
▼百ものがたりの半…百物語のハーフ。ちょうど50の妖怪がこの本には収められています。
▼安く永き日…「安永」を分解したもの。
▼なぐさみくさ…ひまつぶしを意味する「なぐさみぐさ」と、草紙の「草」のかけことば。
▼ひつじ…安永四年(1775)はひつじ年。
校註●莱莉垣桜文(2011) こっとんきゃんでい